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ちょうどいい言葉

物書きを生業にしている人は、言葉のボキャブラリーが広いですよね。美しい表現で、文章のまとまりも気持ちがいい。もちろんその物書きでも、知らない言葉を見つけては調べたり、自分でも使ってみたり、誰に知られることなく努力しているのだろうけれど。


僕も27歳から読書の鬼になって色々な本を読み漁ってきました。それまでは読書の全てを否定していたくらいの人間なので(笑)、その反動が凄かったなと今では思います。


今となっては文字に触れていない生活は考えられず、僕の琴線を刺激する言葉に出会うたびにメモっては、後でそれを読み返しています。

その本自体は二度読むことはまずないので、ピックアップした一文がメモ帳に積み重なっていきます。


デジタルのありがたさは、ノートが要らないこと。iPhoneのメモ帳は、検索精度は低いけれど、一応探すこともできるので重宝しています。ただ見比べたい時に2ページをチェックして、ワンタッチで切り替えられる機能があれば嬉しいですけど。


僕にとって言葉は、生きる指針のようなものです。新しい言葉を発見する度に喜びがあり、使い古された言葉を意味を変えて使う喜びがあり、日本語の豊かな表現に飽きることはありません。


ちょうどいい言葉の範囲は決まっていて、他人を傷つけない、嫌味を乗せないといった平和で深みのある文章が好きですね。もちろん日々の生活では憤りや怒りを覚えることはありますが、火に油を注ぐのか、勇気を奮い立たせる言葉なのかを自覚と選択をしながら使うようにはしています。


言葉は記憶に突き刺さるので、他人の人生の悪しき思い出にならないようにしたい。ただ未熟な時もあり、いまだにあの時のあの表現はなかったなと後悔もあります。


時間の経過とともに、使う言葉に品が出て来たらいいなとは思いますね。

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