さて、道を突き進む準備はできました
自分の中にもやがかかった状態が1年続き、今は90%くらい晴れています。
自分にできることは何だろうとの問いかけに、ようやく答えが出たからです。
残りの10%が何かは目星がついていますので、その雲が晴れるには時間が必要です。
もしかしたらその雲も必要なのかもしれませんが。
過去、僕は自分の道をずっと探してきました。
諦めずに。
そうでありたいと信じたミュージシャンという道は、残念ながら違ったようなんですが、その脇道に美しい花があったのです。
しかもそれは自分の体験から来ていただなんて・・・
僕は障がい者家族のマイナス面ばかりにずっと目がいっていました。
そのマイナスが大きすぎて強すぎて、這い上がろうという気力さえ湧きませんでした。
でもマイナスがあるところには必ずプラスがあります。
世の中二律背反ですから、片方だけということはあり得ません。
こういうことは頭では十分に、十分にわかっていますが、
なぜか気持ちがついていきません。
今回、僕の「道」に気づかせてくれたのは「出会い」でした。
強く望むと、道を示唆する人たちが現れるもんですね。
しかし最初の出会いでは、「わかるけど…」と心が抵抗を示しました。
それは自分のあまり見せたくないことだったからです。
マイナスが大きくて強いので、プラスを足したりかけたりしたってマイナスになってしまうのです。
それ以後も色々な方たちと出会い、話し合う中で、
ふと何かがつながる瞬間がありました。
そしてやってみたいと思えたのです。
鉄は熱いうちに打て。
すぐにある人にコンタクトを取ったら話がトントン拍子で前に進みました。
それでできたのが「Bravo!」。
これも不思議なんですが、「Bravo!」は一度作り込んだ曲だったのです。
それも一年近くかけて。
それを断腸の思いでしたが、壊して今の形に作り直したんです。
過去の形のままであれば、今回の話にはたぶんつながっていなかったと思います。
16名の障がいを持つ方々から素敵な作品をお借りして作ってみると、今までにないスッキリした感じがありました。
あれ?
意外といいじゃん!
もちろん今までの作品があっての今回の「Bravo!」です。
僕の中では全てがつながっています。
そして課題も見つかります。
僕の「道」に必要なピースはこれとこれだと。
不思議です。
人と話せば話すほど見えていくのですから。
僕に必要だったものは「対話」だったんです。
自分の話をして相手の話を聞く。
僕はマイケル・サンデル教授の授業が好きです。
あの対話はサンデル教授のファシリテーション力はもちろんすごいんですが、
受講生が話したがっているのがよくわかります。
来日して東大で授業したときもそうでした。
対話
現代に必要なものだと思います。
そして自分の気持ちを整理する術「自己一致」も必要だと思います。
僕は音楽を通して、オープン&セーフティーな対話をしていきたいのです。
それはきっと心豊かな社会につながると思うので。